適用事業及び適用除外 (法3条)|労災保険

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労働者災害補償保険法

労働保険(労災保険と雇用保険の総称です)は、労働者を1人でも雇用した場合には、事業主は加入に必要な手続を行うことが、法律で義務づけられています。適用事業と適用除外について解説していきます。

適用事業

適用事業及び適用除外 (法3条)

第3条

Ⅰ 労働者災害補償保険法においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。

Ⅱ Ⅰの規定にかかわらず、国の直営事業及び官公署の事業(労働基準法別表第1に掲げる事業を除く。)[非現業の官公署]については、労働者災害補償保険法は、適用しない。

 

適用事業

労災保険法は、労働者を使用する事業に適用される。したがって、労働者を1人でも使用する事業は、原則として、労災保険の適用事業とされます。

労災保険は、労働者のセーフティネットであり、当然の規定ですね。

 

官公署に対する適用

次の①②については、他の法律(国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法等)に基づく災害補償制度により保護が与えられるため、労災保険は適用されません。

① 国の直営事業

② 非現業の官公署

 国家公務員又は地方公務員の一般の管理事務部門の業務を指します。

 現業部門・非現業部門に対する労災保険の適用をまとめると次の通りとなる。

現業部門非現業部門
適用除外適用除外
地方公共団体非常勤職員のみ適用適用除外

現業とは、国または地方公共団体が行う業務のうち、非権力的性格を有するもの。そうでないものは非現業といいますが、両者を区別する基準は明確ではありません。具体的には、国有林野、印刷、造幣のいわゆる3現業を指します。

独立行政法人に対する適用

国立印刷局、造幣局等の行政執行法人には、国家公務員災害補償法が適用されるため、労災保険法は適用されませんが、行政執行法人以外の独立行政法人には労災保険法が適用されます。

なお、独立行政法人に対する適用の取扱いは、次の通り労働基準法と異なる。

労働基準法労災保険法
行政執行法人適用適用除外
行政執行法人以外の独立行政法人適用適用

(独立行政法人通則法59条1項1号、平成13.2.22基発93号)

独立行政法人とは、簡単にいうと、国から独立して行政の仕事をする法人のことです。各府省が一部の事業を分離させることで、業務の質の向上や効率化、資金の流れの透明化を図る目的があります。

独立行政法人の分類の一つである行政執行法人は、特に国の行政事務と密接に関連した事務・事業を、国の相当な関与のもとで、単年度ごとの目標・計画に基づいて執行する法人をいいます。

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