障害(補償)年金差額一時金|労災保険

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障害(補償)年金差額一時金

障害(補償)年金の受給権者が死亡したとき、既に支給された障害(補償)年金と障害(補償)年金前払一時金の合計額が、障害等級に応じて定められている一定額に満たない場合には、遺族に対して、障害(補償)年金差額一時金が支給されます。

支給要件及び支給額 (法附則58条1項)

 政府は、当分の間、障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害補償年金の額及び当該障害補償年金に係る障害補償年金前払一時金の額の合計額が、当該障害補償年金に係る障害等級に応じ、次表に掲げる額に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき保険給付として、その差額に相当する額の障害補償年金差額一時金を支給する。

障害等級
第1級

第2級

第3級

第4級

第5級

第6級

第7級

給付基礎日額の1,340日分

給付基礎日額の1,190日分

給付基礎日額の1,050日分

給付基礎日額の920日分

給付基礎日額の790日分

給付基礎日額の670日分

給付基礎日額の560日分

【障害年金差額一時金の支給要件及び支給額(法附則61条1項)】

政府は、当分の間、障害年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害年金の額及び当該障害年金に係る障害年金前払一時金の額の合計額が、当該障害年金に係る障害等級に応じ、第58条第1項に掲げる額に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、その差額に相当する額の障害年金差額一時金を支給する。

趣旨

障害(補償)年金差額一時金は、障害(補償)年金の受給権者が死亡した場合に、「障害等級別の保障額」と既に支給を受けた「障害(補償)年金と障害(補償)年金前払一時金の額の合計額」との差額を遺族に支給しようとするものである。

 

支給額

障害(補償)年金差額一時金の支給額は次の通りである。

支給額 =  等級別保障額 -
既に支給を受けた障害(補償)年金+障害(補償)年金前払一時金の額の合計額

 

スライド

障害(補償)年金の受給権者が死亡した日が算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月以後の日である場合は、障害(補償)一時金とみなしてスライド改定が行われた額(スライド改定された給付基礎日額を用いて算定した額)となる。(則附則19項、則附則36項)

 

受給資格者及び受給権者

( 法附則58条2項、5項、法16条の3,2項、則附則23項、36項、則15条の5,1項)

Ⅰ 障害補償年金差額一時金を受けることができる遺族は、次のⅰⅱに掲げる者とする。この場合において、障害補償年金差額一時金を受けるべき遺族の順位は、次のⅰ及びⅱの順序により、当該ⅰ及びⅱに掲げる者のうちにあっては、それぞれ、当該ⅰ及びⅱに掲げる順序による。

ⅰ 労働者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

ⅱ ⅰに該当しない配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

Ⅱ 障害補償年金差額一時金を受ける権利を有する者が2人以上あるときは、障害補償年金差額一時金の額は、その人数で除して得た額とする。

Ⅲ 障害補償年金差額一時金を受ける権利を有する者が2人以上あるときは、これらの者は、原則として、そのうち1人を、請求及び受領についての代表者に選任しなければならない。

 

【障害年金差額一時金の受給資格者及び受給権者(法附則61条3項)】

障害年金差額一時金も同様である。

定義

「受給資格者」とは、受給権者となる資格を有する者のことであり、受給資格者のうちの最先順位者が受給権者となる。

 

遺族の順位

障害(補償)年金差額一時金の遺族の順位は、次表の通りである。

労働者の死亡の当時

その者と生計を同じくしていた

 

①配偶者

②子

③父母

④孫

⑤祖父母

⑥兄弟姉妹

労働者の死亡の当時

その者と生計を同じくしていなかった

 

⑦配偶者

⑧子

⑨父母

⑩孫

⑪祖父母

⑫兄弟姉妹

優先順位 ①⇒②⇒③・・・・・・⑪⇒⑫の順番となります。

※ 「生計を同じくする」とは、1個の生計単位の構成員であるということである。したがって、生計を維持されていることを要せず、また、必ずしも同居していることを要しないが、生計を維持されている場合には、生計を同じくしているものと推定して差し支えない。 (昭和41.1.31基発73号)

 

受給資格の欠格

(法附則58条5項、法16条の9,1項、2項)

Ⅰ 労働者故意死亡させた者は、障害補償年金差額一時金を受けることができる遺族としない

Ⅱ 労働者死亡前に、当該労働者死亡によって障害補償年金差額一時金を受けることができる先順位又は同順位遺族となるべき者を故意死亡させた者は、障害補償年金差額一時金を受けることができる遺族としない。

 

【障害年金差額一時金の受給資格の欠格(法附則61条3項)】

障害年金差額一時金も同様である。

受給資格の欠格者は、当然の規定ですね。保険金を目当てに保険金殺人することと同じですね。

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