契約期間(法14条1項)|労働基準法

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契約期間

労働基準法

 法第14条第1項は、有期労働契約の場合、長期契約による労働者の足止めなど人身拘束の問題を防止するための規定です。
 

契約期間(法14条1項)

 労働契約は期間の定めがないものを除き一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(次の1.2のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年を超える期間について締結してはならない。

  1. 専門的な知識技術又は経験(以下ⅰにおいて「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識を有する労働者当該高度の専門的知識必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
  2. 満60歳以上労働者との間に締結される労働契約(ⅰに掲げる労働契約を除く。)

趣旨

 法第14条は、長期労働契約による人身拘束の弊害を排除するため、契約期間の最長期間を原則として3年(一定のものについては5年)に制限したものである。
期間の定めのない(無期雇用)ものは、労働者側からの辞職(任意退職)の自由が認められるから人身拘束にはつながらない。

一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの

 例えば、4年間で完了する土木工事において、技師を4年間の契約で雇い入れる場合のごとく、その事業が有期的事業であることが客観的に明らかな場合であり、その事業の終期までの期間を定める契約であることが必要である。

専門的な知識、技術又は経験であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等

◇厚生労働大臣が定める基準による「高度の専門的知識等を有する者」
(平成 15 10 22日 厚生労働省告示第 356
① 博士の学位を持っている人。
② 公認会計士、医師、歯科医師、獣医師、弁護士、一級建築士、税理士、薬剤師、
不動産鑑定士、社会保険労務士、弁理士または技術士、のいずれかの資格を持っている人。
システムアナリスト試験、アクチュアリー資格試験合格者。
③ 特許法に規定する特許発明の発明者、意匠法に規定する登録意匠を創作した人または種苗法に規定する登録品種を育成した人。
④ 大学卒で実務経験5年以上、短大・高専卒で実務経験6年以上または高卒で実務経験 7以上の農林水産業の技術者、鉱工業の技術者、機械・電気技術者、システムエンジニアまたはデザイナーで、年収が1,075万円以上の人。
⑤ システムエンジニアとして実務経験5年以上を有するシステムコンサルタントで、年収が1,075万円以上の人。
⑥ 国等によりその有する知識等が優れたものであると認定され、上記①~⑤までに掲げる人に準じるものとして厚生労働省労働基準局長が認める人。

上限5年の労働契約

 高度の専門知識等を有する労働者との間に締結される労働契約については、当該労働者の有する高度の専門的知識等を必要とする業務に就く場合に限って契約期間の上限を5年とする労働契約を締結することが可能となるものであり、当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就いていない場合の契約期間の上限は3年であること。   (平成15.10.22基発1022001号)
= 高度の専門知識等を有していても、その業務に就かなければダメだということ!
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